4.稜線 白馬岳の花たち
稜線に出る。ガラガラとした岩や石が転がる尾根が続く。天気がよい日は日差しが直接あたる。一方で冷たい雨の日もある。体が持っていかれそうなほどの風が吹く日もあれば、ガスに閉じ込められる日もある。稜線は全ての天候に直接さらされる厳しい場所だ。そんな場所でも高山植物は岩の隙間に根をおろし、花を咲かせている。
白馬岳の稜線は砂礫地や岩場ばかりではなく、草地の場所もある。ハイマツ帯もある。これらが互いに交錯しながら存在している。そのため一概に稜線と言っても見られる花は場所によって様々で飽きることがない。この花の多様さが白馬岳の最大の魅力だろう。